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羽化が失敗したツマグロヒョウモンを助ける方法

サナギから羽化に失敗したツマグロヒョウモンの蝶々を育てていたので、その時の体験談をまとめています。

無事に羽化したけど、羽が曲がっている!

羽根が伸び切らずに羽化が失敗していることが時々起こります。羽根が柔らかい間に気づいて伸ばせれば良いのですがバタバタと動いて上手くいかなかったり、もう羽根が固まってしまっているとどうしようもないので、このまま責任を持って育てることにしました。

羽の曲がった蝶々

羽根以外は元気なので、幼虫より上下左右よく動くため少し大きめの虫かごに入れます。

メスの蝶々

こちらは別の子。胴体も曲がって前脚2本だけしか動きませんが、食欲は旺盛です。

餌はハチミツを用意

用意するもの

  1. ハチミツ
  2. 割り箸(2-3本)
  3. キッチンペーパー
  4. 輪ゴム(なくてもOK。キッチンペーパーを固定したい場合に使用)
はちみつを容器に入れる

ハチミツ少しと水を多めに入れます。水道水じゃカルキ臭いかとミネラルウォーター使ってます。ハチミツはスプーン1杯くらいの少しで良いです。

はちみつに水を足す

目安は薄い黄色くらいでサラサラしていればオッケーです。いつも目分量でやってます。

キッチンペーパーを割り箸に巻く

割り箸にキッチンペーパーを巻いていきます。

巻いていきます

くるくると巻きます。

輪ゴムで留める

輪ゴムで留めて外れないようにします。なくてもハチミツ水に浸せば外れないですけど。

何本か作る

蝶々の数にあわせて何本か作ります。私は2-3本ほど作ってます。

はちみつ水に割り箸を浸す

ハチミツ水に浸して、ポタポタ垂れないように軽くしぼれば完成です。カビが生えないようキッチンペーパーは2日ごと、割り箸はさっと洗って黒ずんできたら取り替えています。

はちみつを吸っているところ

蝶々の目の前に持ってきます。上に乗って、長い口を伸ばして吸っていたらOKです。

小皿の中に脱脂綿など置いて、はちみつ水を入れるだけでも全然いいと思うのですけど、足が悪くてうまく乗れなかったりするので。何本か置いていたら好きな場所で飲んだりつかまったりできるかなと、こんな感じでやっています。

はちみつを吸っているところ

朝晩2回、はちみつを付け替えてあげていましたがよく飲んでいました。飲んでいる時は羽根をブルブル震わせたり飛びながら飲んでいるつもりで、元気が出てるよー!と言っているかのようです。

羽が飛べないだけで身体は元気なので、飲み終わったらごそごそとケースの中をよく動き回っていました。話しかけると声は分かるらしく、羽をパタパタさせてくれます。

気持ちの良い春の陽気の日には朝日をカーテン越しに当ててあげたり、掴まるための割り箸を立てかけたり、虫かごの床に草を置いてあげると自然の中にいる気分になるのか、何となく気持ちよさそうにしているようにも見えます。

何日くらい生きるのか?

夏〜秋は1ヶ月を過ぎると、そのうち日に日に羽がぼろぼろになってきたり、ごはんを食べなかったりする日も出てきたり、掴まる力が弱くなってきたりします。寿命にもよりますが、身体が元気な子でだいたい3〜40日は生きてくれました。

死んだメスの蝶々

羽化から42日後に亡くなった子。最期の朝、はちみつ水をたくさん飲んでいました。もうすぐ死ぬと分かっていたのかも知れませんね。

眠るように亡くなったあとは、土のあるところに埋めてお墓を作りました。
たぶん自然界だと、うまく生まれなかったり飛べないとすぐ鳥や虫の餌になってしまうんだろうなあ・・・としみじみと思ってしまいました。

冬場の成虫の寿命

羽根が傷ついたツマグロヒョウモンの成虫

涼しい時期に生まれたツマグロヒョウモンの成虫。5ヶ月以上も元気に生きていました。冬場の成虫ってこんなに長生きなの?と驚きです。毎日はちみつを飲んでいるのもあるかも。

亡くなったツマグロヒョウモンの成虫

5ヶ月目についにお亡くなりになったツマグロヒョウモンのメスの成虫。だんだんはちみつを飲まなくなって、座ったまま動かなくなり静かな最期でした。

元気なツマグロヒョウモンの成虫

冬なのに急に暖かい日が続いて、春だと勘違いしてうっかり生まれてしまった元気なツマグロヒョウモンのメス。寒くて飛ばないのでケースに入れて室内の涼しい玄関で育てています。
こちらも数ヶ月以上生きているので、どうやら冬はバタバタ動かないぶん寿命も長いようです。

番外編

不完全な形になるのは成虫だけでなく、幼虫やサナギもなることがあります。
以下は残念ながらさなぎになる前の段階で動けなくなり硬直して死んでしまった幼虫。葉っぱはよく食べていたのでどういう原因でこうなってしまったのかはまだ分かっていません。

死んだ幼虫

だんだん硬直してサナギになりきれず死んだ幼虫。

死んだ蛹

羽化できずに死んでしまったサナギ。触るとスカスカにやわらかいです。

この他にもウジ虫に体が食べられて、下に小豆のようなウジ虫が落ちていてサナギが生まれなかったり、サナギから羽化する途中で力尽きて生まれなかったものなどもいました。外で生まれた幼虫で私が引き取る前のちょっとの隙にアシナガバチに食べられてしまった幼虫なども...。

静かな日常でも弱肉強食が繰り広げられていると考えると、身の回りでツマグロヒョウモンが飛んでいるのを見かけるのは、すごい奇跡だなと実感します。
貴重な体験を本当にありがとうと感謝の気持ちでいっぱいです。

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